荒坂長者

あらすじ

昔、山奥に荒坂という貧しい村がありました。村人たちは貧しさに苦しんでいましたが、村には善人として知られる長者がいました。この長者は村人たちを思いやり、自分の財産を分け与えていました。

ある日、長者に旅の僧が訪れ、「この村には宝物が眠っている」と告げました。長者は僧の言葉に従って宝を探しましたが、見つかりませんでした。

しかし、僧は「諦めてはいけない。村の北にある荒れ地に財宝が埋まっている」と再び告げました。長者は僧の言葉に従い、荒れ地を掘り返し始めました。

すると、なんと大きな黄金の塊が見つかりました。長者は大喜びで村人たちに宝を分配しました。以来、荒坂村は「荒坂長者」として知られるようになり、村人たちは幸せに暮らしました。

教訓

この物語の教訓は次のとおりです。

  • 困っている人を助けよう。
  • 諦めないことが大切。
  • 善行が報われる。

登場人物

  • 荒坂長者:村で評判の善人。
  • 旅の僧:財宝の在り処を知る人物。
  • 村人:貧しさに苦しんでいる。

舞台

  • 荒坂村:山奥にある貧しい村。
  • 荒れ地:村の北にある荒れ果てた場所。

その他の特徴

  • 「荒坂長者」は、日本の民間伝承に登場するよくある話です。
  • 「荒」という漢字は、「荒れ地」や「貧しい」という意味があります。
  • この物語は、後に児童文学作家である柳田國男によって再話されました。