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まんが日本昔ばなし

『まんが日本昔ばなし』

概要

『まんが日本昔ばなし』は、日本の民話や昔話をアニメ化したテレビアニメシリーズです。1975年1月5日から1994年3月26日まで、毎日放送(MBS)で放送されました。全1505話。

内容

このシリーズでは、日本の各地に伝わる民話や昔話が、可愛らしいアニメーションで描かれています。話は、おとぎ話やお化け話、教訓話など多岐にわたり、日本の文化や伝統を反映しています。

登場人物

  • ゴン:シリーズのナレーターで、旅に回る狐の男の子。
  • コッケー: ゴンの相棒で、ヘンテコな格好をしたカエル。
  • タヌキのポン吉: ゴンとコッケーをだまそうとする悪賢いタヌキ。
  • 鬼太郎:ゲゲゲの鬼太郎からゲスト出演し、いくつかの話でゴンたちを助けます。

テーマ

『まんが日本昔ばなし』のテーマは、日本文化の継承と、普遍的な人間性の探求です。各話は、友情、勇気、知恵、誠実さなどの重要な価値観を伝えています。

影響

このシリーズは、日本のアニメーションの歴史において重要な作品として高く評価されています。以下はその影響の一部です。

  • 日本の伝統文化の普及: このシリーズは、日本の民話や昔話を大衆向けに紹介するのに貢献しました。
  • アニメの黄金期: 『まんが日本昔ばなし』は、1970年代後半の日本のアニメの黄金期に制作されました。
  • 児童教育: このシリーズは、子供たちに日本の文化や歴史を教える上で広く使用されています。
  • 国際的な成功: このシリーズは、世界中50カ国以上で放送されており、日本語と外国語の両方で吹き替えられています。

受賞歴

  • 第1回日本アニメ大賞(1975年)
  • **エミー賞(1985年):最優秀子供番組

『まんが日本昔ばなし』は、世代を超えて愛され続けている日本のアニメーションの象徴であり、日本文化の貴重な遺産となっています。

参考URL:
まんが日本昔ばなしと世界の童話のすべて

荒坂長者

あらすじ

昔、山奥に荒坂という貧しい村がありました。村人たちは貧しさに苦しんでいましたが、村には善人として知られる長者がいました。この長者は村人たちを思いやり、自分の財産を分け与えていました。

ある日、長者に旅の僧が訪れ、「この村には宝物が眠っている」と告げました。長者は僧の言葉に従って宝を探しましたが、見つかりませんでした。

しかし、僧は「諦めてはいけない。村の北にある荒れ地に財宝が埋まっている」と再び告げました。長者は僧の言葉に従い、荒れ地を掘り返し始めました。

すると、なんと大きな黄金の塊が見つかりました。長者は大喜びで村人たちに宝を分配しました。以来、荒坂村は「荒坂長者」として知られるようになり、村人たちは幸せに暮らしました。

教訓

この物語の教訓は次のとおりです。

  • 困っている人を助けよう。
  • 諦めないことが大切。
  • 善行が報われる。

登場人物

  • 荒坂長者:村で評判の善人。
  • 旅の僧:財宝の在り処を知る人物。
  • 村人:貧しさに苦しんでいる。

舞台

  • 荒坂村:山奥にある貧しい村。
  • 荒れ地:村の北にある荒れ果てた場所。

その他の特徴

  • 「荒坂長者」は、日本の民間伝承に登場するよくある話です。
  • 「荒」という漢字は、「荒れ地」や「貧しい」という意味があります。
  • この物語は、後に児童文学作家である柳田國男によって再話されました。

さるやの石

『さるやの石』

『さるやの石』は、日本の民話に基づいた、まんが日本昔ばなしで取り上げられたエピソードです。

あらすじ

昔、山の中に住む猿がいました。ある日、猿は山から下りてきて、村人の家の前で鳴き声をあげました。村人は猿に食事を与えましたが、猿は満足せず、もっと欲しがり続けました。そこで村人は猿を追い払いました。

怒った猿は、村人の家に大きな石を投げました。石は屋根を突き破り、村人の部屋に落ちて命を奪いました。村人は猿を罰するため、山に入って猿を捕まえようとしました。しかし、猿は素早く逃げ回り、村人が捕まえることができませんでした。

そこで村人は、山の神様に助けを求めました。山の神様は、猿が投げた石をはずれさせる呪文を教えてくれました。村人は呪文を唱えると、猿の投げた石は外れて村に被害が及ぶことはありませんでした。

しかし、村人は呪文を使い過ぎたため、石は村の近くにある川に落ちてしまいました。石は「さるやの石」と呼ばれ、村人が呪文を唱えると石は外れ、外敵から村を守りました。

教訓

  • 欲しがり過ぎると、大切なものを失うことがある。
  • 助けを必要とする時は、神様に祈ろう。
  • 自然の力を軽視してはいけない。

備考

  • このエピソードは、新潟県栃尾市に伝わる民話に基づいています。
  • 『さるやの石』は、まんが日本昔ばなし第124話として放送されました。
  • ストーリーは原作とは一部異なっており、まんがでは呪文の呪文が明かされていません。

不思議なコマ犬

あらすじ

ある村に、神社に祀られている2体の狛犬がありました。夜になると、そのうちの1体が夜な夜な村へ姿を現し、人々を驚かせていました。

登場人物

  • 清介: 好奇心旺盛な少年
  • 狛犬: 神社に祀られている、不思議で謎めいた生き物

ストーリー

  • 清介は、夜に出歩く狛犬の噂を聞き、興味を持ちます。
  • ある夜、清介は神社に忍び込み、狛犬が姿を現すのを待ち伏せします。
  • 狛犬は姿を現し、清介を追いかけ始めます。
  • 清介は逃げ惑いますが、ある井戸のそばで狛犬を振り切ることができません。
  • すると、井戸から一匹のイヌが現れ、狛犬と対峙します。
  • イヌは狛犬に噛みつき、狛犬は石像に戻ってしまいました。

謎の解明

  • イヌは実は、狛犬を封印していた神様の使いでした。
  • 狛犬はかつて村人を苦しめており、神様によって石像に封印されていました。
  • しかし、何者かが封印を解き、狛犬が再び村を脅かすことになったのです。

教訓

  • 好奇心は大切だが、危険を冒すほどではない。
  • 悪は必ずしも罰せられるとは限らない。
  • 謎の真相は、思いがけないところにあるかもしれない。

備考

  • 『不思議なコマ犬』は、日本の民話「狛犬の化身」を題材にしています。
  • この話は、好奇心の大切さと、悪には報いがあるという教訓を伝えています。
  • この話は、1976年にNHKでアニメ化されました。

猫岳の猫

『猫岳の猫』

原作: 日本昔話

放送: 1976年1月11日

あらすじ:

昔、信濃の国(現在の長野県)に「猫岳」と呼ばれる山がありました。この山には、化け猫が住んでおり、村人たちに悪さをしていました。

ある日、村に一人の旅人がやってきました。旅人は村人から猫岳の化け猫の話を聞き、退治することにしました。

旅人は猫岳に登り、化け猫と対峙します。化け猫は様々な姿に変身して旅人を惑わせましたが、旅人は機転を利かせて化け猫を退治することに成功しました。

すると、化け猫は美しい娘に変身し、「私は村人に迷惑をかけた罰で化け猫にされ、毎日石に縛り付けられていました。あなたは私を助けてくれたので、この山に秘宝が隠れていることをお教えします」と言いました。

旅人は秘宝を見つけ、村に帰ると村人たちに分け与えました。それからは、猫岳の化け猫は二度と村を襲わず、村は平和に暮らしました。

登場人物:

  • 旅人: 化け猫を退治した機転の利く人物。
  • 化け猫: 猫岳に住む、村人に悪さをする存在。
  • 村人: 猫岳の化け猫に悩まされている。
  • 娘: 元々は化け猫だった美しい女性。

教訓:

  • 機転を利かせて困難を乗り越えることの大切さ。
  • 悪事を働けば必ず罰を受けること。
  • 善行は必ず報われること。

ふとんの話

まんが日本昔ばなし「ふとんの話」のあらすじ

昔、貧しい村にふとんを担いだ行商人がやってきました。村にはふとんを持った者がおらず、村人たちは争ってふとんを買いました。

しかし、その中の一人の男は、高いお金を持っていないため、ふとんを買うことができませんでした。行商人は哀れに思い、無料であげることにしました。

男は喜びましたが、家に帰る途中、豪雨に見舞われ、ふとんはびしょ濡れになってしまいました。困った男はふとんを木の枝に吊るして乾かそうとしましたが、風が強すぎて飛ばされてしまいました。

男はふとんを探しましたが、見つかりませんでした。途方に暮れた男は、近くの小屋で一夜を過ごしました。

翌朝、男が小屋を出ると、そこには美しい少女が立っていました。少女は男のふとんを拾ったと言って、男に返しました。男は驚き、お礼を言いました。

すると、少女はふとんをさっと広げ、「このふとんは善いふとんじゃ。あなたの願いをなんでも一つ叶えてくれる」と言いました。

男は最初は信じませんでしたが、試しに「お金をください」と頼んでみました。すると、ふとんの中からお金が出てきました。男は大喜びで、感謝して少女に別れを告げました。

その後

男はふとんのおかげで大金持ちになり、村で暮らしました。しかし、男は欲張りになり、ふとんに無理な願いばかりしました。

あるとき、男はふとんに「世界で一番偉い人間にしてくれ」と頼みました。ふとんは男を世界の頂上に連れて行きましたが、そこには誰もいませんでした。

男は悟りました。ふとんは「善い」ふとんであり、欲深い願いを叶えてはくれないことを。男はふとんを捨て、これまでのように謙虚に生きることを選びました。

虹の渡し舟

あらすじ

昔々、村人と山人(やまびと)は仲が悪く、川を挟んで争っていました。ある日、大雨が降り、川が氾濫して橋が流されてしまいます。村人は孤立してしまい、山人たちは橋を直すのを拒否しました。

困った村人は、村娘のお咲に虹を渡って山人たちの元に行ってもらい、橋を直すように頼むよう頼みます。お咲は虹を渡って山人の元に行き、橋を直すように懇願します。

山人たちは最初は拒否しますが、お咲の誠意に打たれて、橋を直すことにしました。村人と山人は和解し、川に頑丈な橋がかかりました。

登場人物

  • お咲: 橋の崩壊で困っている村人たちの願いを聞き入れ、虹を渡って山人たちの元へ行く勇敢で心優しい村娘。
  • 村人: 川が氾濫して孤立し、橋を直すことができないことに困っている。
  • 山人: 村人と仲が悪く、橋を直すことを拒否していた。
  • 虹: お咲が山人たちの元に渡るための架け橋として登場する。

教訓

この話は、以下の教訓を伝えています。

  • 争いは何も解決せず、和解が真の解決策である。
  • 勇気と誠意は困難な状況でも道を切り開くことができる。
  • 自然の力は強力だが、人間の決意があれば克服できる。

歴史的背景

『虹の渡し舟』は、日本の民話に基づいており、1975年に「まんが日本昔ばなし」の第1話としてアニメ化されました。この話は、架け橋の重要性と争いの愚かさを示す、日本の物語の伝統的なテーマを反映しています。

播磨のめっかい

『播磨のめっかい』

『播磨のめっかい』は、日本の昔話のひとつで、『まんが日本昔ばなし』のエピソードとしてアニメ化もされています。

あらすじ

播磨の国に、身体の大きな男のめっかいが住んでいました。めっかいは大変な大食いでした。ある日、めっかいが森を歩いていると、大きなおにがやってきました。おにとめっかいは力比べをすることになり、めっかいは自分の大きな腹をへこませて、おにを押しつぶしてしまいました。

おにを倒しためっかいは、おにの家に行って宝物を手に入れようと考えました。しかし、おには留守で、帰ってきたおにの妻にめっかいは捕まってしまいます。おにの妻は、めっかいを火あぶりにして食べようとしました。

その時、めっかいは妻に「この腹に火を放ったら、宝物を吐き出すことになるだろう」と嘘をつきました。おにの妻はそれを信じて、めっかいの腹に火をつけると、たくさんの金銀財宝が飛び出してきました。

めっかいは宝物を抱えて逃走し、村人たちに分配しました。それからは、めっかいは村の英雄として尊敬されるようになりました。

登場人物

  • めっかい:大きな身体と大食いが特徴の男
  • おに:森に住む怪力のおに
  • おにの妻:おにの留守を守る妻

教訓

このお話では、次のような教訓が伝えられています。

  • 嘘をつくことは、最終的に自分自身に不利益になる。
  • どんなに困難な状況でも、機転とユーモアを忘れない。
  • 人を助ければ、自分も助けられる。

三合ばば

まんが日本昔ばなし『三合ばば』

概要

「三合ばば」は、日本の民話「三枚のお札」を原作とした、まんが日本昔ばなしのエピソードです。貧しい老婆が親切にした三匹の動物が、恩返しをするというお話です。

あらすじ

昔々、お婆さんがお椀を洗っていると、一匹のネズミが飛んできました。お婆さんはネズミに「お湯がかかっても知りませんよ」と言いますが、ネズミは「化けるのが早い」と言って逃げ出します。

しばらくすると、今度は一匹のウサギがやってきて、お婆さんの足を踏みつけました。しかし、お婆さんは「痛いけど、それは知りませんよ」と言います。ウサギは「跳ねるのが早い」と言って逃げ出します。

最後に、一匹のキツネがやってきました。キツネはお婆さんの肩に飛び乗って、お婆さんの髪を引っ張りました。しかし、お婆さんは「痛いけど、それは知りませんよ」と言います。すると、キツネは「化けるのが早い」と言って逃げ出しました。

翌日、お婆さんが台所に立つと、ネズミ、ウサギ、キツネが現れ、お礼を言いました。そして、お婆さんに三枚のお札を渡して、「これを三合の器に入れておいてください」と言いました。

お婆さんが三枚のお札を三合の器に入れると、お札が黄金に変わりました。お婆さんは大喜びで、ネズミ、ウサギ、キツネにお礼を言い、自分だけでなく周りの人々を助けるためにその黄金を使いました。

教訓

この話は、親切にした人に対しては、必ず報いがあると教えています。また、どんなに小さな生き物でも、感謝の気持ちを持っています。

エビとカラス

まんが日本昔ばなし「エビとカラス」

あらすじ:

ある村の池に住むエビは、空を飛ぶことに憧れていました。ある日、羽根が生えているカラスを目撃し、自分が羽根を持っていれば飛べると信じ込みます。

エビはカラスに尋ね、羽根をもらうことができませんでしたが、粘り強く頼み続けます。仕方なく、カラスは自分のお腹にある白い羽根を食べれば飛べると嘘をつきました。

エビはカラスのお腹に食らいつき、羽根を食べます。しかし、実際にはカラスのお腹には羽根はなく、エビはただお腹が痛くなるだけでした。

教訓:

  • 人の言うことを鵜呑みにせず、自分でよく考えることが大切。
  • 嘘をつくと、後で自分に災いが返ってくる。
  • 叶わない夢を追いかけるのではなく、自分の能力を自覚することが重要。

キャラクター:

  • エビ:飛ぶことに憧れる、無分別な性格。
  • カラス:賢く、少し悪賢い性格。

舞台:

  • 日本の昔ながらの村と池。

細部の違い:

オリジナルの昔話では、カラスはエビのお腹に唾液をかけて羽根をくっつけ、エビが空を飛ぶ姿に驚いて逃げるという展開になっています。しかし、アニメ版では、カラスはエビに羽根を食べるよう嘘をつきます。

また、昔話ではカラスはエビを助けますが、アニメ版ではエビを見捨ててしまいます。

隠れ島の婿さま

『隠れ島の婿さま』の概要

「まんが日本昔ばなし」の第94話「隠れ島の婿さま」は、津軽地方に伝わる昔話をアニメ化したものです。

あらすじ

貧しい百姓の家の娘・おみつは、川で洗濯をしているとき、雷雨に遭って隠れ島へと流されてしまいます。隠れ島には、金持ちの息子の源太郎が住んでいました。おみつは源太郎に助けられ、彼の家でしばらく世話になります。

ある日、源太郎が出かけた隙に、おみつは隠れ島から抜け出して、自分の家に戻ります。源太郎はおみつがいなくなったことに気づき、彼女を探しに出かけます。ようやくおみつの家を突き止めましたが、そこにはおみつの姿がありませんでした。

困り果てた源太郎は、神様に助けを求めます。すると神様が「おみつは隠れ島に戻っている」と告げます。源太郎は再び隠れ島に向かい、おみつと再会します。

源太郎は、おみつにプロポーズします。おみつは心よく承諾し、2人は結婚します。源太郎は隠れ島を出て、おみつの家の婿養子となり、幸せに暮らしました。

登場人物

  • おみつ: 貧しい百姓の家の娘
  • 源太郎: 金持ちの息子の息子
  • 神様: 源太郎を助けた神様

テーマ

  • 運命の出会い
  • 奇跡の力
  • 貧富の差を超えた愛

豆知識

  • 津軽地方には、隠れ島に流された女性が金持ちの男性と結婚する昔話が複数残っています。
  • アニメ版では、隠れ島は「黄金島」という名前になっています。
  • 原作では、おみつの父親が源太郎の屋敷に婿入りする形で話がまとまりますが、アニメ版では源太郎自身が婿入りする形に変更されています。